2027年2月に入試本番を迎える公立中高一貫校(現・小学6年生が対象)の日程が出そろってきました。東京都教育委員会は2026年6月11日に「令和9年度東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定に関する実施要綱・同細目」を公表し、千葉県教育委員会は2026年8月25日に令和9年度の県立中学校入学者募集要項を公開。神奈川県立とさいたま市立の各校も、すでに出願期間と検査日を自校サイトで告知しています。

公立中高一貫校は都県ごとに出願方法も検査日も大きく異なり、千葉県立の一次検査は2026年12月5日さいたま市立浦和の第1次選抜は2027年1月16日と、東京・神奈川の2月3日より前に本番が来ます。私立との併願を考えるなら、9月のうちに全体像をつかんでおく価値があります。この記事では、都県ごとの公表資料をもとに、2027年度入試の出願期間・検査日・合格発表日を一覧に整理しました。

2027年度 公立中高一貫校入試の3つのポイント

各都県の要綱を読み比べると、2027年度入試には次の3つの特徴があります。

  • 検査日は例年どおり分散。東京都立・神奈川県立は2027年2月3日(水)、千葉県立は一次が2026年12月5日(土)・二次が2027年1月24日(日)、さいたま市立浦和は2027年1月16日(土)と1月23日(土)。都県をまたぐ併願は物理的には可能な日程です。
  • 東京都立は出願受付期間が前年度より広がった。インターネット入力の締切が令和8年度の1月16日から、令和9年度は1月18日午後5時までとなり、書類提出の開始も1月9日から1月8日に前倒しされました。
  • インターネット出願が標準に。東京都立・千葉県立・神奈川県立・さいたま市立のいずれも、Web上での志願者情報の登録と、書類の郵送提出を組み合わせる方式です。窓口持参は原則できません(東京都立の海外帰国・在京外国人生徒枠を除く)。

東京都立中高一貫校10校の日程(令和9年度実施要綱)

東京都教育委員会が公表した実施要綱では、対象は中等教育学校5校(東京都立小石川中等教育学校、東京都立桜修館中等教育学校、東京都立南多摩中等教育学校、東京都立立川国際中等教育学校、東京都立三鷹中等教育学校)と、併設型の中学校5校(東京都立白鷗高等学校附属中学校、東京都立両国高等学校附属中学校、東京都立富士高等学校附属中学校、東京都立大泉高等学校附属中学校、東京都立武蔵高等学校附属中学校)の合計10校です。

募集区分 出願受付 検査実施日 合格発表日
一般枠募集 入力:2026年12月17日(木)–2027年1月18日(月)17時
書類:2027年1月8日(金)–1月18日(月)
2027年2月3日(水) 2027年2月9日(火)
特別枠募集 一般枠と同じ 2027年2月1日(月) 2027年2月2日(火)
海外帰国・在京外国人生徒枠 2027年1月8日(金)・1月12日(火)※窓口持参 2027年1月25日(月) 2027年1月29日(金)
追検査(学校感染症罹患者等) 2027年2月4日(木)・2月5日(金) 2027年2月12日(金) 2027年2月16日(火)

出願は「インターネットを活用した出願を行い、その他の書類は特定記録郵便で各校指定の郵便局に必着(郵便局留)」という方式です。書類の締切日は郵便局への到着日であり、投函日ではない点に注意してください。

前年度(令和8年度)からの変更点

実施要綱には前年度との対照表が併記されており、日程面では次の違いがあります。

項目 令和9年度(2027年度) 令和8年度(2026年度)
一般枠・入力期間 2026年12月17日–2027年1月18日17時 2025年12月18日–2026年1月16日17時
一般枠・書類提出 2027年1月8日–1月18日 2026年1月9日–1月16日
一般枠・検査/発表 2月3日(水)/2月9日(火) 2月3日(火)/2月9日(月)
帰国・在京枠・検査 2027年1月25日(月) 2026年1月23日(金)
追検査・検査/発表 2月12日(金)/2月16日(火) 2月13日(金)/2月17日(火)

一般枠の検査日・発表日は日付そのものは変わりませんが、出願期間は締切が2日後ろにずれ、書類提出の開始が1日早まったことで、実質的に余裕が生まれています。年末年始をはさむ手続きなので、書類の準備を12月中に終える計画は前年度と同様に必要です。

検査等の方法(令和8年度実績・参考)

実施要綱では「報告書と、面接、作文、適性検査(共同作成問題及び各校独自問題)及び実技検査のいずれかを適切に組み合わせたもの」と定められ、詳細は各校の募集要項で示されます。参考として掲載された令和8年度の組み合わせは次のとおりです。

学校 一般枠の検査 その他の枠
小石川中等教育学校 報告書・適性検査I・II・III 特別枠:報告書・面接・作文
白鷗高等学校附属中学校 報告書・適性検査I・II・III 特別枠:報告書・面接・実技検査/帰国・在京枠あり
両国高等学校附属中学校 報告書・適性検査I・II・III
富士高等学校附属中学校 報告書・適性検査I・II・III
大泉高等学校附属中学校 報告書・適性検査I・II・III
武蔵高等学校附属中学校 報告書・適性検査I・II・III
桜修館中等教育学校 報告書・適性検査I・II
南多摩中等教育学校 報告書・適性検査I・II
立川国際中等教育学校 報告書・適性検査I・II 帰国・在京枠:成績証明書等・面接・作文
三鷹中等教育学校 報告書・適性検査I・II

適性検査IIIの有無で対策の重心は変わります。IIIを課す6校は算数・理科系の記述量が多く、IIが2教科分の総合問題になる4校とは過去問演習の配分を分けて考える必要があります。なお2027年度の組み合わせは各校の募集要項で確定するため、9月以降に公表される要項で必ず確認してください。

千葉県立中学校(千葉・東葛飾)は12月5日に一次検査

千葉県立千葉中学校と千葉県立東葛飾中学校は、募集定員が各80名。二段階選抜で、一次検査を通過した「二次検査受検候補者」は募集定員の4倍程度に絞られます。

手続き 期日
出願登録・入学検査料納付(2,200円) 2026年10月27日(火)–11月9日(月)
書類の提出(郵送のみ・簡易書留の配達日指定) 2026年11月16日(月)–11月18日(水)
一次検査(適性検査1-1・1-2) 2026年12月5日(土)13時集合
一次検査結果発表 2026年12月16日(水)9時
報告書・志願理由書の提出 2027年1月8日(金)または1月12日(火)必着
二次検査(適性検査2-1・2-2・面接等) 2027年1月24日(日)9時30分集合
入学許可候補者の内定発表 2027年2月1日(月)

二次検査は集団面接を含み、東葛飾中学校ではプレゼンテーション的な内容が加わります。出願登録が10月下旬に始まるため、首都圏でもっとも早く手続きが動く公立中高一貫校です。

神奈川県立・さいたま市立の日程

神奈川県立相模原中等教育学校と神奈川県立平塚中等教育学校は、県教育委員会の実施要領に基づき共通の日程・共通の検査方法(適性検査)で実施され、募集定員は各160名です。さいたま市立浦和中学校は1月に2回の選抜を行う独自方式で、第1次選抜と第2次選抜の間が1週間しかありません。

学校 出願 検査 発表
相模原中等教育学校/平塚中等教育学校(各160名) Web出願:2026年12月21日(月)–2027年1月4日(月)
書類提出:2027年1月5日(火)–1月7日(木)消印有効
適性検査:2027年2月3日(水) 2027年2月10日(水)
さいたま市立浦和中学校 志願資格審査:2026年11月6日(金)–11月24日(火)
志願者情報入力:2026年12月3日(木)–12月28日(月)
書類郵送:12月25日・28日(1月5日配達指定)
第1次:2027年1月16日(土)
第2次:2027年1月23日(土)
第1次:1月20日(水)
第2次:1月27日(水)

神奈川県立2校の出願入力期間は年末年始をまたぐ12月21日から1月4日まで。書類提出は1月5日から7日の3日間だけで、期間内の消印が必要です。冬期講習や帰省と重なりやすい時期なので、出願作業の担当と締切を家庭内で早めに決めておくと安全です。

首都圏の検査日カレンダー(2027年度)

期日 できごと
2026年10月27日–11月9日 千葉県立 出願登録
2026年12月5日(土) 千葉県立 一次検査
2026年12月16日(水) 千葉県立 一次検査結果発表
2026年12月17日–2027年1月18日 東京都立 出願(入力期間)
2026年12月21日–2027年1月4日 神奈川県立 Web出願
2027年1月16日(土) さいたま市立浦和 第1次選抜
2027年1月23日(土) さいたま市立浦和 第2次選抜
2027年1月24日(日) 千葉県立 二次検査
2027年1月25日(月) 東京都立 海外帰国・在京外国人生徒枠 検査
2027年2月1日(月) 東京都立 特別枠 検査/千葉県立 内定発表
2027年2月3日(水) 東京都立 一般枠 検査/神奈川県立 適性検査
2027年2月9日(火) 東京都立 一般枠 合格発表
2027年2月10日(水) 神奈川県立 合格発表

保護者・受験生への影響と対策

日程が確定したことで、9月以降に決めるべきことがはっきりします。

1. 出願手続きの「山」は12月に集中する

千葉県立の書類提出(11月16日–18日)を除けば、東京都立の入力開始(12月17日)、神奈川県立の出願(12月21日–1月4日)、さいたま市立浦和の書類郵送(12月25日・28日)と、12月後半に手続きが重なります。報告書は在籍する小学校の校長が作成するため、依頼から受け取りまでのリードタイムが必要です。2学期の終業式前に依頼を済ませておくのが現実的な進め方です。

2. 私立の2月1日午後入試との組み合わせを先に決める

東京都立・神奈川県立の一般枠が2月3日であることは前年度と変わりません。2月1日・2日に私立を受け、3日に公立中高一貫校という組み合わせが引き続き成立します。ただし東京都立の特別枠は2月1日実施のため、特別枠に出願する場合は当日の私立受験ができません。

3. 千葉県立・さいたま市立は「前哨戦」ではなく本番

千葉県立の一次検査は12月5日、さいたま市立浦和の第1次選抜は1月16日で、いずれも2月入試より前に実施されます。学習の仕上がりを2月1日に合わせる計画のままだと、これらの検査には間に合いません。併願するなら、12月・1月に一度ピークを作る二段構えの学習計画が必要です。

4. 適性検査型の対策は「問題の型」で選ぶ

東京都立は共同作成問題と各校独自問題の組み合わせ、千葉県立は一次・二次で性格の異なる4本の適性検査と面接、神奈川県立は適性検査のみ。同じ「適性検査型」でも出題形式は大きく違います。第一志望校の型に合わせた過去問演習を軸に、併願校は形式が近い学校から選ぶと負担が減ります。

今後のスケジュール(9月以降に出る情報)

  • 2026年9月頃まで:東京都立の各校が実施要綱に基づき募集要項を作成し、学校説明会や各校ホームページで公表。適性検査の組み合わせや配点もここで確定します。
  • 2026年10月:東京都が「令和9年度都立高等学校等第一学年生徒募集人員」を発表。都立中高一貫校10校の募集人員はこの資料で確定します。
  • 2026年10月17日(土):さいたま市立浦和中学校の令和9年度生徒募集要項説明会(小学6年生の保護者対象・各家庭1名)。
  • 2026年10月27日:千葉県立の出願登録開始。

募集人員は前年度から据え置かれることが多いものの、正式には10月発表の資料で確定します。現時点の募集人員は「前年度実績」として扱い、確定値に置き換えて志望校の実質倍率を見積もり直してください。

よくある質問

東京都立と神奈川県立は併願できますか

どちらも一般枠の適性検査が2027年2月3日(水)に実施されるため、同じ日に受検することはできません。また東京都立には居住地要件があり、入学後も都内から通学することが確実であることなどが応募資格に含まれます。神奈川県立にも県内在住の要件があり、県外からの志願には志願資格の承認申請が必要です。都県をまたぐ併願を検討する場合は、まず応募資格を確認してください。

2027年度の募集人員はいつわかりますか

東京都立中高一貫校については、2026年10月に発表される「令和9年度都立高等学校等第一学年生徒募集人員」で確定します。千葉県立は募集要項で千葉中学校・東葛飾中学校とも各80名、神奈川県立は相模原中等教育学校・平塚中等教育学校とも各160名がすでに示されています。

インフルエンザなどで受検できない場合はどうなりますか

東京都立には追検査の制度があります。一般枠の検査日当日に学校感染症に罹患した場合、当日午後5時までに出願校へ電話連絡して追検査の措置を希望する意思を伝え、校長の確認を得ることが条件です。出願は2027年2月4日・5日、追検査は2月12日、発表は2月16日に行われます。受検者本人の責によらない入院等で受検できなかった場合も、第三者機関の証明があれば対象になります。

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出典

最終更新: 2026年9月6日。掲載内容は出典時点の公表情報に基づきます。最新の募集要項は各校公式サイトで必ずご確認ください。

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合格之助(中村先生)
合格之助(中村先生)

中学受験専門塾で長年、受験生と保護者の進路相談を担当している中村です。偏差値・倍率・過去問傾向・学校ごとの出題特徴をもとに、志望校選びをわかりやすくサポートしています。

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