2026年度の首都圏中学受験が終了しました。本記事では、受験者数・受験率の動向、11年ぶりに起きた「サンデーショック」の影響、人気が上昇・下降した学校の系統を、大手模試・教育研究所のデータをもとにレポートします。

1. 受験者数・受験率は「微減でも高水準維持」

2026年の首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)の中学受験は、受験者数は前年比でやや減少しつつも、受験率は過去最高水準を維持しました。集計機関によって数字は異なります(母数・対象が異なるため単純比較はできません)。

集計機関 受験者数 受験率 備考
首都圏模試センター 約52,050名 18.06% 前年比微減。過去40年で4番目の多さ(推計)
日能研/コアネット 約53,730人 18.6% 前年並み
森上教育研究所 42,480人 15.2% 2月1日午前のみ(前年比−318人)

各社の数字には幅がありますが、「受験者数は前年比微減〜横ばい、受験率は18〜19%の高水準を維持」という点は共通しています。中学受験熱が冷めたわけではありません。なお1人あたりの平均出願校数は男子8.00校・女子7.51校といずれも過去最多で、「数多く受ける」傾向が強まっています。

2. 11年ぶりの「サンデーショック」とは

2026年は2月1日が日曜日にあたる年でした。プロテスタント系の女子校の一部は、安息日(日曜)に試験を行わない方針から入試日を2月2日に移動します。これが他校の併願関係を大きく変える「サンデーショック」で、2015年以来11年ぶりの発生です(次回は2032年とされ、今年のデータは経年比較に使いにくい点に注意が必要です)。

学校 2026年の対応
女子学院 2月1日 → 2月2日に変更
東洋英和(A日程) 2月2日に変更
立教女学院 2月2日に変更
横浜共立学園(A方式) 2月2日に変更
フェリス女学院 2月1日のまま(変更せず)
横浜雙葉 2月1日のまま(変更せず)

同じキリスト教系でも対応が分かれました。最大のインパクトは女子学院が2月2日に移動したことで、桜蔭・雙葉(2月1日)との併願が可能になったこと。これにより女子御三家の併願が成立し、女子学院の出願は706名→1,088名へ急増、実質倍率も2.32倍→2.88倍へ上昇しました。東洋英和・立教女学院でも志願者が大幅に増えています。

注意:女子校の倍率変動はサンデーショックという単年の特殊要因が大きく、来年以降も続くとは限りません。経年トレンドとしては扱わないのが適切です。

3. 人気が上昇した系統・下降した系統

上昇:共学化・新設・探究/国際系

  • 共学化・改革校:英明フロンティア(女子校→共学、2月1日午前で前年比2.3倍)、鎌倉国際文理(女子校→共学、2.1倍)など。東京の受験者増加分は、ほぼすべてが共学校志望でした。
  • 探究・学習支援を評価される学校:文教大学付属が志願者前年比約1.5倍(2年連続増)。
  • 午後入試の定着:2月1日午後入試が当たり前の戦略となり、2月2日午前より2月1日午後の受験者が上回る「前倒し志向」が顕著に。城北など新規導入校も。

緩和:大学付属の一部・神奈川エリア

  • 2月1日午前では「大学付属校の緩和」が指摘され、明治大学付属世田谷(旧日本学園、共学化初年度)は76名減。
  • 神奈川エリアは全般に受験者数が目立って減少しました。

4. 専門家・大手塾の総括

北一成氏(首都圏模試センター教育研究所長)は、偏差値や大学合格実績だけでなく「わが子に合う学校を選ぶ」「マッチング受験」の広がりを指摘。「受験者数は微減でも受験率は過去最高水準を維持し、中学受験熱は継続している」と総括しています。森上教育研究所は2月1日午前の受験者減について「小6生の減少とサンデーショックの影響が半々」と分析しました。

データに関する注記
本記事の数値は、各学校・教育委員会の公式発表および大手塾・模試(首都圏模試センター、四谷大塚、日能研ほか)が公表したデータを基に編集部がまとめたものです。「速報値」は繰上合格などにより今後変動する可能性があります。確認できなかった項目は「不明」と記載し、推測での補完は行っていません。最新かつ正確な数値は必ず各校公式サイトでご確認ください。

主な出典

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