私立中学に入ると、初年度に学校へ納める金額はいくらになるのか。東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の4都県は、それぞれ管内の私立中学校について「初年度納付金」を調査し、学校別の一覧まで公表している。最新の令和8年度(2026年度)調査では、平均額が神奈川県107万8,660円、東京都104万8,034円、千葉県89万9,979円、埼玉県85万9,503円となり、4都県すべてで前年度を上回った。

中学受験の準備では偏差値や入試日程に目が向きがちだが、入学後に6年間払い続ける金額は志望校を絞るうえで無視できない条件になる。しかも同じ「初年度納付金」でも、都県によって何を合計した数字なのかが違う。本記事では4都県が公表している一次資料から、都県ごとの平均額と学校別の金額、費目の内訳、そして数字を読むときの注意点を整理した。金額はすべて各都県の公表資料に基づく。

一都三県の平均額 神奈川が最も高く107万円台

4都県の公表資料から、私立中学校の初年度納付金の平均額と前年度からの伸びをまとめると次のようになる。調査時点は東京都・千葉県が令和7年12月、神奈川県が令和7年10月22日、埼玉県が令和7年12月1日で、いずれも令和8年度(2026年度)入学者に適用される金額である。

都県 対象校数 初年度納付金の平均額 前年度からの増減 調査・公表元
東京都 184校(延べ210校) 1,048,034円 +14,647円(+1.4%) 東京都生活文化局私学部
神奈川県 公募校55校 1,078,660円 +28,000円(+2.7%) 神奈川県私学振興課
千葉県 24校 899,979円 +16,833円(+1.9%) 千葉県総務部学事課
埼玉県 30校(延べ31区分) 859,503円 —(学校別のみ公表) 埼玉県学事課

最も高いのは神奈川県で、東京都を3万円ほど上回る。神奈川県は初年度納付金が140万円を超える学校が上位に並び、平均を押し上げている。一方で千葉県・埼玉県は東京都より15万〜19万円低く、同じ首都圏でも都県をまたぐと水準が変わる。ただし埼玉県の平均は「入学金+授業料+施設費等」を足した金額で、ほかの3都県とは集計範囲が異なる。この点は後述する。

一都三県の主な私立中学 初年度納付金(高い順)

受験者の多い主要校について、4都県の公表資料から初年度納付金を抜き出し、都県をまたいで高い順に並べた。都県ごとに集計範囲が違う点に留意しつつ、おおよその水準を比べるための一覧である。

学校名 所在 初年度納付金
慶應義塾湘南藤沢中等部 神奈川県 1,560,000円
慶應義塾中等部 東京都 1,530,000円
聖光学院中学校 神奈川県 1,510,000円
慶應義塾普通部 神奈川県 1,480,000円
西武学園文理中学校(バイリンガルクラス) 埼玉県 1,440,000円
横浜雙葉中学校 神奈川県 1,304,000円
立教新座中学校 埼玉県 1,302,000円
武蔵中学校 東京都 1,270,000円
浅野中学校 神奈川県 1,212,000円
栄光学園中学校 神奈川県 1,188,000円
女子学院中学校 東京都 1,174,400円
麻布中学校 東京都 1,164,000円
開成中学校 東京都 1,160,000円
渋谷教育学園渋谷中学校 東京都 1,158,000円
豊島岡女子学園中学校 東京都 1,154,000円
渋谷教育学園幕張中学校 千葉県 1,152,000円
海城中学校 東京都 1,094,000円
桜蔭中学校 東京都 1,083,200円
フェリス女学院中学校 神奈川県 1,074,000円
浦和明の星女子中学校 埼玉県 1,028,000円
市川中学校 千葉県 1,020,000円
城北中学校 東京都 1,006,000円
洗足学園中学校 神奈川県 950,400円
昭和学院秀英中学校 千葉県 942,000円
雙葉中学校 東京都 940,800円
東邦大学付属東邦中学校 千葉県 892,000円
駒場東邦中学校 東京都 880,000円
栄東中学校 埼玉県 830,000円
成田高等学校付属中学校 千葉県 690,400円
開智中学校 埼玉県 638,000円

同じ難関校でも幅がある。神奈川県の聖光学院中学校が151万円なのに対し、東京都の駒場東邦中学校は88万円で、63万円の差がつく。大学の系属・附属校は総じて高く、慶應義塾の3校はいずれも148万円以上だ。逆に千葉県の成田高等学校付属中学校や埼玉県の開智中学校のように、70万円を切る水準の学校もある。

東京都 平均104万8,034円 5年間で8.0%上昇

東京都生活文化局私学部の調査によると、都内私立中学校184校の令和8年度の初年度納付金(授業料・入学金・施設費・学則上のその他納付金の合計)の平均額は1,048,034円で、前年度から14,647円(1.4%)増えた。値上げした学校は延べ51校(27.7%)、値下げは3校(1.6%)、据え置きは130校(70.7%)だった。

費目別に平均額を見ると、増えているのは授業料と「その他」で、入学金と施設費はむしろ下がっている。入学時に一度だけ納める費用を抑え、毎年納める費用に振り分ける学校が出てきていることがうかがえる。

費目 令和7年度 令和8年度 増減
授業料(年額) 514,983円 524,818円 +9,835円
入学金 265,296円 263,929円 -1,367円
施設費 32,670円 29,238円 -3,432円
その他(年額) 220,438円 230,049円 +9,611円
初年度納付金(総額) 1,033,387円 1,048,034円 +14,647円
(参考)検定料 24,138円 23,895円 -243円

都が公表している平均額の推移を並べると、令和3年度の970,176円から令和8年度の1,048,034円まで、5年間で77,858円(8.0%)上がっている。伸びが最も大きかったのは令和7年度の2.4%で、令和8年度は1.4%と鈍化した。学費を据え置いた学校数が104校から133校に戻ったことが背景にある。

年度 初年度納付金(総額)の平均額 対前年度比 学費を据え置いた学校数
令和3年度 970,176円 -0.1% 167校
令和4年度 978,420円 +0.8% 146校
令和5年度 989,125円 +1.1% 139校
令和6年度 1,009,362円 +2.0% 125校
令和7年度 1,033,387円 +2.4% 104校
令和8年度 1,048,034円 +1.4% 133校

総額が最も高いのは上野学園(国際コース)の2,117,800円、最も低いのは八王子実践の668,000円で、都内でも3倍以上の開きがある。高い側の上位には玉川学園中学部(1Bクラス)1,942,300円、ドルトン東京学園中等部1,540,000円が続き、低い側はサレジオ中学校698,000円、愛国中学校730,000円と並ぶ。国際コースやインターナショナルコースを設けている学校が上位に集まる構図だ。

値上げ額が大きかったのは、聖ドミニコ学園(インターナショナルコース)の204,000円(18.4%)、聖心女子学院中等科の182,000円(16.3%)、聖ドミニコ学園(アカデミックコース)の180,000円(17.6%)、桜美林中学校の149,000円(17.4%)、明治大学付属世田谷中学校(現・日本学園)の144,000円(13.9%)の順である。

逆に、10年以上にわたって総額を据え置いている学校も16校ある。大妻中野中学校の29年連続を筆頭に、雙葉中学校21年、白梅学園清修中学校20年、白百合学園中学校19年、帝京八王子中学校と穎明館中学校が18年、駿台学園中学校17年と続く。値上げが目立つなかで、学費を動かさない方針を長く保っている学校も一定数あるということだ。

東京都の学校別 御三家・難関校の内訳

都が公表している学校別一覧から、受験生の多い主な学校を抜き出した。「その他」には教育充実費・維持費・PTA会費など学則上の納付金が含まれる。施設費が0円の学校は都内で156校あり、入学時の負担を入学金に一本化している学校が多数派になっている。

学校名 授業料(年額) 入学金 施設費 その他(年額) 初年度納付金 検定料
開成中学校 528,000 320,000 0 312,000 1,160,000 28,000
麻布中学校 542,400 300,000 0 321,600 1,164,000 30,000
武蔵中学校 600,000 370,000 0 300,000 1,270,000 30,000
桜蔭中学校 492,000 380,000 0 211,200 1,083,200 25,000
女子学院中学校 540,000 380,000 0 254,400 1,174,400 25,000
雙葉中学校 529,200 240,000 0 171,600 940,800 25,000
駒場東邦中学校 492,000 340,000 0 48,000 880,000 30,000
海城中学校 516,000 300,000 0 278,000 1,094,000 30,000
芝中学校 498,000 300,000 0 251,400 1,049,400 30,000
早稲田中学校 466,800 300,000 0 259,200 1,026,000 27,000
本郷中学校 456,000 260,000 200,000 126,000 1,042,000 25,000
城北中学校 498,000 270,000 0 238,000 1,006,000 25,000
世田谷学園中学校 480,000 260,000 0 280,800 1,020,800 24,000
高輪中学校 492,000 250,000 0 205,000 947,000 25,000
巣鴨中学校(一般) 516,000 350,000 0 232,500 1,098,500 25,000
攻玉社中学校(一般学級) 480,000 250,000 0 350,000 1,080,000 24,000
豊島岡女子学園中学校 480,000 320,000 0 354,000 1,154,000 25,000
吉祥女子中学校 556,200 250,000 30,000 277,200 1,113,400 25,000
鷗友学園女子中学校 576,000 250,000 0 306,000 1,132,000 25,000
山脇学園中学校 513,000 250,000 100,000 243,000 1,106,000 25,000
共立女子中学校 550,000 300,000 0 240,000 1,090,000 25,000
大妻中学校 491,000 250,000 0 305,000 1,046,000 22,000
品川女子学院中等部 480,000 250,000 0 246,000 976,000 25,000
渋谷教育学園渋谷中学校 570,000 290,000 70,000 228,000 1,158,000 23,000
三田国際科学学園中学校(旧・三田国際学園) 552,000 350,000 0 378,000 1,280,000 25,000
広尾学園中学校(本科コース) 480,000 388,000 0 118,800 986,800 25,000
東京農業大学第一高等学校中等部 480,000 230,000 0 262,000 972,000 25,000
東京都市大学付属中学校 516,000 250,000 0 250,000 1,016,000 25,000
芝浦工業大学附属中学校 552,000 280,000 0 264,000 1,096,000 25,000
慶應義塾中等部 970,000 340,000 0 220,000 1,530,000 30,000
青山学院中等部 570,000 320,000 0 465,000 1,355,000 30,000
立教池袋中学校 696,000 300,000 0 378,000 1,374,000 30,000
学習院中等科 718,000 300,000 0 292,000 1,310,000 30,000

男子御三家では武蔵中学校の127万円が最も高く、麻布中学校116万4,000円、開成中学校116万円と続く。女子御三家は女子学院中学校117万4,400円、桜蔭中学校108万3,200円、雙葉中学校94万800円の順。駒場東邦中学校は「その他」が48,000円と極端に少なく、総額88万円と難関男子校では最も低い水準にある。

入学金だけを見ると、都内で最も高いのはドルトン東京学園中等部の400,000円、次いで広尾学園中学校と広尾学園小石川中学校の388,000円、女子学院中学校と桜蔭中学校の380,000円、武蔵中学校の370,000円、巣鴨中学校と三田国際科学学園中学校の350,000円となっている。最も低いのはサレジオ中学校の80,000円である。同じ総額でも入学時に集中する学校と毎年に分散する学校があり、1月・2月の資金繰りには差が出る。

神奈川県 初年度納付金は前年から2万8,000円増

神奈川県福祉子どもみらい局私学振興課が公表した令和8年度の資料によると、私立中学校(公募校)の初年度納付金の平均は1,078,660円で、前年度の1,050,660円から28,000円(2.7%)増えた。神奈川県は集計を「入学時納付金」と「授業料等納付金」に分けており、内訳は次のとおりである。

区分 内訳 令和8年度 令和7年度
入学時納付金 入学金 248,181円 246,545円
入学時納付金 入学金以外 134,363円 128,181円
入学時納付金 382,545円 374,727円
授業料等納付金 授業料 513,225円 500,970円
授業料等納付金 授業料以外 182,889円 174,962円
授業料等納付金 696,114円 675,933円
初年度納付金 合計 1,078,660円 1,050,660円

集計対象となった公募校55校のうち、初年度納付金を値上げしたのは20校、据え置きが34校、減額が1校で、県は「中学校の34.5%が授業料等納付金を値上げした」としている。最高額は慶應義塾湘南藤沢中等部の1,560,000円、最低額は聖ステパノ学園中学校の610,000円。入学時納付金だけを見ると最高は栄光学園中学校の600,000円、最低は桐光学園中学校の220,000円である。

学校名 入学金 入学金以外の入学時納付金 授業料(年額) 授業料以外(年額) 初年度納付金
慶應義塾湘南藤沢中等部 340,000 0 930,000 290,000 1,560,000
聖光学院中学校 300,000 280,000 588,000 342,000 1,510,000
慶應義塾普通部 340,000 0 930,000 210,000 1,480,000
公文国際学園中等部 310,000 0 744,000 279,600 1,333,600
横浜雙葉中学校 300,000 200,000 552,000 252,000 1,304,000
浅野中学校 300,000 0 588,000 324,000 1,212,000
栄光学園中学校 300,000 300,000 588,000 0 1,188,000
横浜共立学園中学校 300,000 150,000 528,000 204,000 1,182,000
山手学院中学校 260,000 240,000 480,000 201,800 1,181,800
中央大学附属横浜中学校 290,000 0 588,000 290,000 1,168,000
森村学園中等部 250,000 125,000 600,000 162,000 1,137,000
サレジオ学院中学校 250,000 0 576,000 288,000 1,114,000
鎌倉学園中学校 250,000 150,000 456,000 241,600 1,097,600
フェリス女学院中学校 300,000 0 516,000 258,000 1,074,000
洗足学園中学校 240,000 178,000 532,400 0 950,400
桐光学園中学校 220,000 0 528,000 199,320 947,320
聖ステパノ学園中学校 150,000 120,000 300,000 40,000 610,000

同じ費用でも計上する場所が違う点に注意したい。栄光学園中学校は授業料以外の年額が0円で、入学時に300,000円をまとめて納める形になっている。洗足学園中学校も授業料以外の年額は0円だ。逆に浅野中学校や中央大学附属横浜中学校は入学金以外の入学時納付金が0円で、毎年の授業料等に寄せている。費目だけを見比べると実態を見誤るため、総額で比較する必要がある。

なお同じ資料では、神奈川県内の私立中学校・中等教育学校57校のうち50校(87.7%)が2月1日に初回の入試を実施することも示されている。学費の資料だが、入試日程の全体像も同時に読み取れる。

千葉県 24校平均89万9,979円 値上げは8校

千葉県総務部学事課が令和7年12月22日に発表した調査によると、県内私立中学校24校の初年度納付金の平均額は899,979円で、前年度から16,833円(1.9%)増えた。内訳は値上げ8校、値下げ1校、据え置き15校で、値上げの主な理由として県は人件費の増加、財務状況の安定化、光熱水費などの諸経費の増加を挙げている。同時に発表された私立高校(全日制)は平均832,631円で前年度比6.0%増、私立小学校は966,096円で1.5%増だった。中学校の伸びは高校よりかなり小さい。

千葉県の一覧は「入学時に納める(A)」と「毎月納める(B)」に分かれており、初年度納付金は(A)+(B)×12で算出されている。

学校名 受験料 入学時納付金(A) 月額納付金(B) 初年度納付金(A+B×12)
渋谷教育学園幕張中学校 28,000 450,000 58,500 1,152,000
市川中学校 28,000 360,000 55,000 1,020,000
専修大学松戸中学校 25,000 360,000 51,600 979,200
昭和学院中学校 25,000 320,000 54,500 974,000
二松学舎大学附属柏中学校 20,000 350,000 51,000 962,000
芝浦工業大学柏中学校 25,000 270,000 56,250 945,000
昭和学院秀英中学校 26,000 300,000 53,500 942,000
日出学園中学校 25,000 300,000 52,925 935,100
流通経済大学付属柏中学校 22,000 280,000 53,000 916,000
麗澤中学校 22,000 300,000 51,250 915,000
暁星国際中学校 20,000 485,000 35,000 905,000
千葉日本大学第一中学校 20,000 300,000 50,150 901,800
千葉明徳中学校 22,000 330,000 47,000 894,000
東邦大学付属東邦中学校 26,000 340,000 46,000 892,000
国府台女子学院中学部 22,000 350,000 44,500 884,000
東海大学付属浦安高等学校中等部 20,000 320,000 47,000 884,000
光英VERITAS中学校 22,000 300,000 48,000 876,000
秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校 20,000 250,000 51,500 868,000
和洋国府台女子中学校 25,000 320,000 45,100 861,200
西武台千葉中学校 22,000 310,000 45,000 850,000
志学館中等部 20,000 300,000 43,000 816,000
八千代松陰中学校 20,000 310,000 38,400 770,800
翔凜中学校 20,000 250,000 43,000 766,000
成田高等学校付属中学校 22,000 220,000 39,200 690,400

県内で最も高いのは渋谷教育学園幕張中学校の1,152,000円、最も低いのは成田高等学校付属中学校の690,400円で、差は46万円を超える。入学時納付金が最も重いのは暁星国際中学校の485,000円だが、月額は35,000円と県内で最も軽く、総額では県平均並みに収まる。市川中学校は入学金330,000円に対して施設関係費が30,000円、東邦大学付属東邦中学校は入学金340,000円のみで施設関係費が0円と、入学時の構成も学校ごとに違う。

埼玉県 30校平均85万9,503円 最安は63万8,000円

埼玉県学事課が公表した令和7年12月1日現在の一覧によると、私立中学校の初年度納付金は県平均859,503円。内訳の平均は入学金234,333円、授業料406,827円、施設費等218,343円、入学検定料23,400円で、4都県のなかで最も低い水準にある。なお国際学院中学校は募集停止のため金額の記載がなく、西武学園文理中学校はバイリンガルクラスを別区分として掲載しているため、一覧は30校・延べ31区分となっている。

学校名 入学金 授業料(年額) 施設費等 初年度納付金 入学検定料
西武学園文理中学校(バイリンガルクラス) 250,000 450,000 740,000 1,440,000 20,000
立教新座中学校 300,000 624,000 378,000 1,302,000 30,000
浦和明の星女子中学校 250,000 336,000 442,000 1,028,000 25,000
西武学園文理中学校 250,000 450,000 290,000 990,000 20,000
自由の森学園中学校 270,000 441,600 269,600 981,200 25,000
城西川越中学校 250,000 456,000 250,000 956,000 25,000
淑徳与野中学校 250,000 420,000 273,000 943,000 25,000
埼玉平成中学校 250,000 360,000 281,900 891,900 25,000
星野学園中学校 250,000 360,000 281,000 891,000 25,000
城北埼玉中学校 260,000 450,000 180,000 890,000 26,000
春日部共栄中学校 250,000 432,000 196,000 878,000 25,000
東京農業大学第三高等学校附属中学校 250,000 372,000 252,000 874,000 20,000
獨協埼玉中学校 230,000 444,000 200,000 874,000 20,000
聖望学園中学校 240,000 372,000 229,600 841,600 25,000
大宮開成中学校 210,000 360,000 270,000 840,000 25,000
細田学園中学校 250,000 457,200 129,000 836,200 25,000
昌平中学校 250,000 393,600 192,400 836,000 20,000
武南中学校 250,000 372,000 210,000 832,000 20,000
栄東中学校 250,000 360,000 220,000 830,000 25,000
埼玉栄中学校 250,000 360,000 220,000 830,000 25,000
西武台新座中学校 250,000 360,000 220,000 830,000 25,000
大妻嵐山中学校 250,000 380,000 200,000 830,000 25,000
青山学院大学系属浦和ルーテル学院中学校 200,000 384,000 246,000 830,000 30,000
秀明中学校 250,000 336,000 234,000 820,000 20,000
狭山ヶ丘高等学校付属中学校 250,000 360,000 172,000 782,000 20,000
東京成徳大学深谷中学校 200,000 452,400 100,000 752,400 22,000
浦和実業学園中学校 230,000 408,000 68,800 706,800 20,000
本庄第一中学校 220,000 324,000 152,000 696,000 22,000
本庄東高等学校附属中学校 220,000 420,000 52,000 692,000 22,000
開智中学校 100,000 480,000 58,000 638,000 20,000
開智未来中学校 100,000 480,000 58,000 638,000 20,000
県平均 234,333 406,827 218,343 859,503 23,400

最高額の西武学園文理中学校(バイリンガルクラス)1,440,000円と、最低額の開智中学校・開智未来中学校の638,000円の差は80万円を超える。開智中学校と開智未来中学校は入学金を100,000円に抑えており、県平均の234,333円の半分以下だ。中等教育学校として集計されている開智所沢中等教育学校は、入学金250,000円・授業料540,000円・施設費108,000円で898,000円となっている。

埼玉県の私立中学は、1月10日から始まる「1月入試」で首都圏受験生の併願先になることが多い。受験料や複数回出願の割引とあわせて、入学した場合の学費水準も早い段階で押さえておきたい。

都県で「初年度納付金」の数え方が違う

4都県の数字を並べるときに最も注意が必要なのが、集計範囲の違いである。同じ「初年度納付金」という言葉でも、各都県が何を足しているかは次のように異なる。

都県 初年度納付金に含まれるもの 算出方法
東京都 授業料・入学金・施設費・学則上のその他納付金 各費目の年額と入学時費用の合計
神奈川県 入学時納付金(入学金+入学金以外)+授業料等納付金(授業料+授業料以外) 入学時費用と年額費用の合計
千葉県 入学時納付金(A)+月額納付金(B) (A)+(B)×12
埼玉県 入学金・授業料・施設費等 3費目の単純合計

埼玉県の集計は3費目に限られるため、東京都の「その他」に含まれるような教育充実費・諸会費が反映されない学校がある。逆に千葉県は月額に含まれる費用をすべて12倍しているので、年2回徴収の費用なども取り込まれている。都県をまたいで「埼玉のほうが20万円安い」と読むのは早計で、比較したい学校が決まったら各校の募集要項や学費ページで費目を突き合わせるのが確実だ。

また、いずれの調査も対象は「学校に納める金額」に限られる。制服・体操着・指定用品、修学旅行積立、タブレット端末、部活動費、通学定期代などは含まれていない。私立中学では入学前後にこれらの支出がまとまって発生するため、初年度の実際の負担は公表値を上回ると考えておきたい。

保護者・受験生への影響と対策

第一に、6年間の総額で考える必要がある。初年度納付金には入学金や施設費など初年度限りの費用が含まれるため、2年目以降は下がるのが普通だ。東京都の平均で言えば、入学金263,929円と施設費29,238円の計約29万円は初年度のみ。一方で授業料524,818円と「その他」230,049円の計約75万円は毎年かかる。単純計算でも6年間で500万円前後になり、初年度の数万円の差より、毎年かかる費用の差のほうが効いてくる。

第二に、コース制の学校は区分ごとに金額が大きく変わる。東京都の最高額が上野学園(国際コース)、埼玉県の最高額が西武学園文理中学校(バイリンガルクラス)であるように、国際系・バイリンガル系のコースは通常コースより数十万円から数百万円高い設定が一般的だ。広尾学園中学校のように本科コース986,800円、インターナショナルコース(AG)1,226,800円と24万円の開きがある例もある。学校単位ではなくコース単位で確認したい。

第三に、公的な軽減制度の有無を早めに調べておくこと。私立中学校については、東京都が私立中学校等授業料軽減助成金を、埼玉県が父母負担軽減事業補助金を設けるなど、所得要件付きの支援制度が自治体ごとに用意されている。制度の対象・金額・申請時期は年度によって変わるため、各都県の私学担当課のページで最新の要件を確認するのが確実だ。

第四に、入学時の一時金と延納制度をセットで見ること。埼玉県や千葉県の学校は1月に合格発表があり、2月の第一志望校の結果が出る前に入学金の納入期限が来ることがある。入学金の額そのものだけでなく、延納制度の有無と期限が家計への影響を左右する。都県の一覧で総額の当たりをつけたうえで、志望校の募集要項で手続期限を確認しておきたい。

今後のスケジュール

各都県の初年度納付金調査は毎年12月前後に翌年度分が公表される。2027年度(令和9年度)入学者に適用される金額は、これまでの公表時期から見ると2026年12月ごろに各都県から発表される見通しだ。それまでは、ここで整理した令和8年度の数字が最新の公的データになる。

時期 内容
2026年9月〜10月 東京・神奈川の私立中学が2027年度募集要項を順次公開(受験料・入学手続期限が判明)
2026年11月〜12月 帰国生入試・12月入試の実施。各校の学費ページが翌年度版に更新され始める
2026年12月ごろ 東京都・千葉県・埼玉県が令和9年度の初年度納付金調査を公表(例年の時期)
2027年1月10日〜 埼玉県の私立中学入試が開始。入学手続・延納の判断が必要になる
2027年1月20日〜 千葉県の私立中学入試が開始
2027年2月1日〜 東京都・神奈川県の私立中学入試が開始。神奈川は57校中50校が2月1日に初回入試

志望校が固まっている場合は、都県の一覧を待つより各校の学費ページを直接見るほうが早い。募集要項の公開と同じタイミングで翌年度の学費を掲載する学校も多く、値上げがある場合はそこで告知される。

よくある質問

初年度納付金に含まれない費用にはどんなものがありますか

各都県の調査対象は学校が定める納付金に限られます。制服・体操着・指定かばん・上履きなどの指定用品、教材費や副教材費、修学旅行や研修旅行の積立金、タブレット端末やその通信費、部活動の費用、通学定期代、寄付金や学校債は含まれていません。東京都の一覧には寄付金・学校債の募集有無が「有」として併記されている学校があり、開成中学校・武蔵中学校・女子学院中学校・桜蔭中学校・巣鴨中学校などが該当します。寄付金は任意ですが、実際の家計負担を見積もるときは、公表されている初年度納付金に加えて数十万円規模の支出があると考えておくのが安全です。

入学金が高い学校と授業料が高い学校では、どちらが負担が重くなりますか

6年間で考えると、授業料など毎年かかる費用の差のほうが大きくなります。たとえば入学金が10万円高い学校と、授業料が年10万円高い学校を比べると、前者は初年度だけで10万円の差、後者は6年間で60万円の差になります。神奈川県の一覧のように「入学時納付金」と「授業料等納付金」が分けて公表されていれば、授業料等の金額を6倍して比べると実態に近い比較ができます。ただし2年目以降の金額が変わる学校もあるため、最終的には各校の学費ページで学年ごとの金額を確認してください。

学費が安い学校を選べば中学受験の費用は抑えられますか

入学後の納付金は確かに抑えられます。埼玉県では開智中学校と開智未来中学校の638,000円と、西武学園文理中学校(バイリンガルクラス)の1,440,000円で80万円以上の差があり、6年間では相当な違いになります。ただし中学受験の費用は入学後だけではありません。受験までの通塾費、受験料、複数回出願の費用、入学手続時の一時金も家計に影響します。学費の安さだけで志望校を決めるのではなく、通学時間・教育内容・進学実績と合わせて6年間の総額で判断するのが現実的です。各都県の一覧は学校別に金額が載っているので、候補校を数校に絞ってから総額を並べてみるとよいでしょう。

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出典

最終更新: 2026年9月18日。掲載内容は出典時点の公表情報に基づきます。最新の募集要項は各校公式サイトで必ずご確認ください。

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合格之助(中村先生)
合格之助(中村先生)

中学受験専門塾で長年、受験生と保護者の進路相談を担当している中村です。偏差値・倍率・過去問傾向・学校ごとの出題特徴をもとに、志望校選びをわかりやすくサポートしています。

特に得意なのは、単に偏差値だけで学校を判断するのではなく、
「倍率」「受験者数の推移」「合格可能性」「併願パターン」まで含めて、一人ひとりに合った本当に狙いやすい学校を見つけることです。